私の声を返して

 そんなことを考えて歩いてたら、

 いつの間にかあの場所に着いていた



 ・・・誰も居ない


 ぁ、今日は、日曜日だっけ?


 ・・・だから居ないのか


 部活とかは、全部ちょっと離れた場所でやってるしね。



 
 まだ来なさそうだし、久しぶりに学校探検でもしちゃおうかな?



 私が歩き出したときだった



 「待って!!」


 あの日と、同じ愛おしい声が聞こえてきたんだ




 振り返ると、息切れした彼がいた



 あの日のことが、鮮明に蘇る



 あぁ、好きだな、瑠衣が


 私、完全にやられちゃってるよ。



 
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