あたしのイジワル執事様!?【続編更新中】
「何?」


素っ気ない返事が返ってくる。


「何って、優也が無理矢理連れて来たんじゃない」


「だって、なんかムカついたから」


優也はしれっと言いのける。


「なんでよ」


「教えない」


優也は口に指を当てて笑う。


そして、あたしをじっと見つめて言った。


「ねぇ、さやは好きな人いるの?」


「なんで?」


「ん?なんとなく」


あたしは少し考えてるフリをしてから言った。


「いるよ」


「誰?」


「婚約者!!」


あたしがそう言うと、優也は不意をつかれたような顔をする。


「だって結婚するんだよ。好きになんなきゃね」


そう思ってた。


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