あたしのイジワル執事様!?【続編更新中】
「……別に何もない」


「そう」


らしくもない優也の声音に不安を感じながらも、あたしはうなずくことにした。


「パーティーに戻ろっか」


優也はあたしの体をぱっと離し、くるっと後ろを向いた。


気のせいかな?


その時の優也の頬がわずかに赤い気がした。


そのまま優也はスタスタと会場へ向かって歩く。


「あ、優也待ってよー」


あたしは少し足取りの速い優也の後を追うようにして会場へ向かった。


なぜ、優也が寂しそうな顔をしたのか、この時あたしは分からなかった。


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