幼馴染と甘い夏【短編 】
驚いた顔をした翔ちゃん。
あたし、変な奴だって、思われた…?
「…別にイイよ?ホラ。」
一瞬躊躇したあたしの手を掴んで、腹筋に当てる。
ぷにょぷにょの自分のお腹とは大違いの、硬くてゴツゴツ割れたお腹。
汗ばんでしっとりした肌に、身体の奥深くが、ザワつく…。
「…小っちゃい手だなー。」
沈黙を破ったのは、翔ちゃんの声。
「あたしの手?」
160センチの、至って標準なあたしの身長と同じく、手の大きさは至って普通なのだけれど。
そのタイミングで腹筋から手を離すと、翔ちゃんが自分の手を広げて、あたしの目の前に差し出す。
促されるまま、自分の手のひらを重ねると、第一関節分、まるまる翔ちゃんの手が大きかった。