幼馴染と甘い夏【短編 】
今日は愛理が一日お休みで、明日はあたしがお休み。
いつもは二人でペンションまで歩くんだけど、今日は一人。
帰ろうと裏口に出ると、翔ちゃんがコンビニの袋を下げて、立っていた。
「明日休みだろ?ちょっとだけ、飲もうぜ。」
「ん。いいよー。」
翔ちゃんに彼女がいても、あたし達は幼馴染。
昔を懐かしんで、一緒に飲むくらい、許されるよね?
「せっかくだから、海見ながら飲みたいな~」
「だな。上の堤防らへんに行くか!」
二カッっと笑う翔ちゃんは、やっぱりお日様みたいに眩しくて、あたしの心に陰を作る。
知られてはいけない、秘密。
・・・あたし、翔ちゃんが、好き。
それを隠すように、テンションを上げる。
「行こ行こ~」