幼馴染と甘い夏【短編 】
しかも、ちらりと見える腕の長さと座高からして、かなりの長身。
肩から腕の筋肉の付き方はキレイで、鍛えられた体つきと見た。
一瞬でそのイケメンを観察するも、愛理の鋭い視線を感じて我に帰る。
...と。イカン。
ナンパしてくるような、軽い男はもう止めるって、決めたじゃん、あたし!
去年も愛理とここでお世話になったんだけど、ナンパしてくる男にろくな奴はいなかった。
それに、飲み会で出会う男も、軽いノリで近づいてくる奴はやっぱり軽い男だった。
いつも流されて、後で後悔することばかりなあたし。
だから、学習したはずなのに。
好みのタイプだからって、危ない危ない。
でも、一方で同じようにあたしを観察していたイケメン君は、何か頷いた後、
誰でもきゅんとしてしまうようなとびきりの笑顔でこう言った。
「やっぱりアリサだ。久しぶりだなぁー!」
「!?」