幼馴染と甘い夏【短編 】
翔ちゃんは優しく右手を掴むと、手の甲にキスをして、再び優しくシーツの海に沈ませてくる。
腕の長い翔ちゃんに片手であたしの両手を押さえつけられ、逆に羞恥心が生まれる。
「やんッ。・・・離してよ。」
「…やだ。」
・・・やだって。コドモみたい…。
ああでも、あの可愛い顔をした少年だった翔ちゃんが、いつこんな大人のオトコになっちゃったんだろう。
どんなに声を抑えようとしても、身体が敏感に反応する。
大好きになってしまったこの人に、もっと触れてほしいと本能が叫びだす。
それは、もちろん翔ちゃんにダイレクトに伝わっているわけで…。
すっかり溺れてしまうあたし。
すると翔ちゃんは、恥ずかしくて背けていた顔に「チュッ」と軽いキスを落し、満足げな笑みを見せてあたしの両手を解放した。
自由になった両手を迷わず翔ちゃんの肩に廻し、翔ちゃんを抱きしめる。
ダイスキと心の中でつぶやきながら。