幼馴染と甘い夏【短編 】
頭から冷水をかぶせられた気分。
サーッと青くなるあたしには気付かず、翔ちゃんはあたしに笑顔を向ける。
「おはよ、アリサ。ごめんな、起こしちゃって。俺は今日もシフト入っててさ。」
知ってるけど。
でも、論点はそこじゃないでしょ?
好きな人と、気持ちが通じ合えたと思った翌朝、本物の彼女に起こされるなんて…。
なんていう悪夢だろう。
ああ、あたしはまたやってしまったんだ。
“都合のいい女”ってやつを・・・。