幼馴染と甘い夏【短編 】
あたしをあんなに大事そうに抱いてくれた翌朝に、悪びれもなく彼女からのモーニングコールで起こされて、あたしに笑顔を向けた翔ちゃん。
あれって、堂々の2番目宣言なんだろうか…?
翔ちゃんはそんな人なんだろうか、とか、何かの聞き違いじゃないか、とか。
でも、それでも翔ちゃんが好きで。
「やっぱり2番目でもいい」って告げようかと考えるあたしは、どうかしてる。
女の価値は、男に惚れさせてナンボだと言っていたのは、クラスの女子たちとのガールズトークでのことだったか。
だとしたら、あたしはきっと、その程度の女なのだ。
自分で考えて、虚しくなる。
やっぱり、好きな人には、大事にされたかった…。
一晩経って、携帯の充電は、切れてる。
翔ちゃんからの連絡の有無は、分からない。