太陽に恋して


(どうしよう…)

学校内に入れたのはいいけど、教室には30分たっても入れずにいた。

この扉の向こうにはどんな世界が待っているんだろう。

またチビとか邪魔者扱いにされる世界?

それとも…

「どけよ」
☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*

突然誰かに蹴飛ばされて、私は転がるようにとんでいった。

(いたぃ。。。。)

気がつけば蹴飛ばされた拍子に教室に入っていた。

「うう゛」

みんなの視線が痛い…やっぱり中学生の頃と変わんないや。

みんな、みんな…

「大丈夫?!」
☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*

そっと私に手を差し出す。

(…え?)

ふと、見上げると高めのポニーテールが似合う女のコが立っていた。

(うっうわぁ…)

ニコッと無邪気に笑う顔は私までキュンとくる。大きな瞳に長いまつげ。美人さんだぁー…

「ちょっと!蓮斗、何してんのよ」

「あ?何かちっこくて邪魔だから蹴った」
ち、ちっこい…。

「ほんと大丈夫?怪我してない?」

やっやや優しい…!女のコは私をひょいと持ち上げた。

「わぁー!ほんとに小さい」

う゛この子にも言われた。

「いいなぁー」

え?私は思わず聞き返した。

「小さい子って可愛いじゃん!…あたしなんてこんなデカくなっちゃったからさ、羨ましいよ」

…こんな私が?可愛い?羨ましい?

どうしよう…泣きそうだ。

「…どうした?…!やっぱ痛かったんだよほら、蓮斗謝って」


「泣く女とかまじうざい。」
☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆

もっと泣きそうだ。




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