恋愛ゲーム。
おわったぁ!
次は…数学か。数学は得意だからいいや。
「なぁ、中村。」
「…へ?」
急に声をかけられたから振り返ると、そこには
俺様キャラの青山颯人(はやと)が立っていた。
「青山くん、どうしたの?」
「…数学のノート見せてくれね?」
「え、あぁ…うん。いいよ、どうぞ。」
「サンキュー!中村。助かった。」
「いえいえ。」
颯人は確か…俺様気質だけどクラスのリーダー的存在。
負けるのが大嫌いでなんでも一番を追い求めていたっけ…
そしてツンデレ気質…
そんな颯人が私に頼みごと。
結構悩んだろうなって考えると
顔がニヤケてきた。
だめだ…また顔が…
こんなイケメン揃い。
ニヤケないわけにはいかないよ…
「お前、なにニヤケてんだよ?きもちわりーな!」
…ガーン…
一度ならまだしもこれで二度目ですけど…
いや、だって元は私ここにいる人じゃないから…
だからこんなイケメン揃ってて興奮してるだけだから…
「お前が頭良くなければこんなこと頼まないんだからな!」
え、あぁ。
そういうことか。
私、頭良い設定になってたっけ。
でも、そんな言い方なくない?
「そんな言い方ひどくない?」
「うっせー!ブス!」
ガーン…ガーン…
最悪…俺様と言うより生意気…
私、可愛いとも言われてないけど、不細工とも言われてないからね?
「ブスですみませんね!そんなこと言うならノート返して!」