恋愛ゲーム。
放課後---


私は重い足取りの中、科学室に向かっていた。


コンコンッ。

「はい。」

葉山先生の低い声が響きわたる。

「3年5組の中村明日花です。
葉山先生に呼ばれてきました。」


「…入れ。」


「…失礼します。」

科学室に入ると葉山先生が白衣を着ていた

不覚にもその姿にドキッとする私がいる。

…いつもと違う姿見ると…ドキドキする。


「中村、そこに座れ」

葉山先生が指し示す場所に私は腰を降ろした。


「…成績優秀、スポーツ万能、友達にも好かれて…」


えっ!?
なにいきなり。


「…なのになぜ、化学だけできない?」

わ、私のこと?

「…えっと…」


言いよどむ私を見た先生は大きくため息をついた。

「出来ないだけならまだしも、授業中に居眠りや手紙。
お前は化学をやる気がないのか?」


「…っ!!
それは違います!あれには深いわけが…」






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