君が好き
高校初日

(芹菜said)

「ピピッピピッ」
目覚ましのアラームで、とびおきた。
「ヤバっ!遅刻しちゃう!」
急いで階段を降りる私に、お母さんが
「芹菜やっと起きた!」
「やっと起きたじゃないよ!なんで起こしてくれなかったの!」

私、桜芹菜(さくら せりな)
今日から、高校2年生です!
しかし、初日なのに遅刻ギリギリでした。
去年の入学式のときも、遅刻ギリギリでした。
「セーフ!」
よかった。ギリギリ3分前で学校につくことが出来ました。

「セーフ!」
後ろから私と同じセリフが聞こえてきて、思わず声をあげてしまった。
「えっ?誰?」
遅刻しそうになってたのは、私だけじゃない!?
後ろを振り向くと、そこには、晃がいた。
そう、鈴木晃(すずき あきら)。
中学のときから私をいじってきたやつ。
「お前、相変わらず遅刻ギリギリだな。」
「相変わらずって何よ!」まったく、いつもこんなこと言ってくるんだから。
「お前、去年も遅刻ギリギリだったろ。」
「なんでそれを、、。」
あのとき、誰にも気づいてなかったのに。
「お前が、話してきただろ。」
「あれ?そうだっけ?」
「そうだろ。まったくお前は、天然っていうかバカだな。」
「バカ言うなっ!1年のときから気になってたんだけど、晃はなんでこんな頭もバカな私がいる高校にしたの?」
「んなもん、お前に関係ねぇ。それより、早く教室行かないとまじで遅刻だぜ!」
「あっ!やばい!ところで晃は、何組?私、4組だよ。」
「マジ!頭もバカな芹菜と一緒かよ!」
「バカ、バカって、人をどれだけバカにすれば気がすむのよ。」
こんな会話をしながら、私達は教室へ向かった。

教室に入ると黒板に席順が書いてあった。
「えーっと、、」
「お前ちびなくせして、後ろから2番目だぞ。」
まあ、ちびなのは事実だけど、。高校にはいっても155cmだよ、、。1年のときとあまり変わらない、。晃は、中3のときはまあ、晃のほうが高かったけど、私とかわらなかった。でも今じゃかなり見下されてる。いつまでもバカにしてくる晃に私はこんなこと言った。
「また晃か。まったくいつまで私をバカにするねやら。晃くん、小学生ですね!」
「んなっ!お前いい加減にしろよ。」
晃くんとは、小学生のときに私が呼んでいた。
「いい加減にするのはそっちよ!っと、隣は誰かなー?バカにする晃じゃなく、優しい人がいいなーっ。」
「わりぃな。優しくない俺が隣で。」

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