君が好き
過去

(晃said)
俺は、中2の頃の出来事を後悔してる。
あれは、秋だった。
どうみても、芹菜の様子が変だった。
「芹菜!」
「あ、、晃!な、何?」
ちょっと赤面してて、おどおどしてて、いつもの芹菜と違った。
そのまま、冬になりバレンタインが近づいてきていた。俺は、親と妹にしかその時もらっていなかった。もらったとしても、義理チョコや友チョコだった。
「今年も、チョコもらえなかったなー。」
と一人でゴロゴロしながら言ってると、
「ピーンポーン」
とチャイムが鳴った。親達は、出掛けていたから俺がでた。するとそこには、何か持ってる芹菜がいた。
「晃、はいこれ。」
「ありがとう」
マジ!でもこれは、義理チョコか友チョコだよな。と思っていたら、帰っていく芹菜が急に振り向いてこう言った。
「好きだよ。」
えっ!てことは、本命!?
ちょっと赤面してしまった。
もらった物を見ると、そこには手作りだと思われるクッキーが入ってた。
それは、超うまかった。
クッキーと一緒にメッセージカードがついていた。
“ずっと前から、好きです。晃の優しい所が好きです。もしよかったら、付き合って下さい。返事は、明日でいいよ”
芹菜のことは、好きでもなく嫌いでもなかった。
付き合っていってだんだん好きになるかも。っていうのもあれば、初めて告白されたから付き合った。そんな甘い考えが悪かった。
しかも、その日の塾で
「俺、芹菜に今日コクられて、付き合うことにした。」
なんてことをいってしまった。
次の日、手紙を芹菜に渡した。もちろん昨日言った通り付き合うことにした。
そしてその事は、クラス皆はもちろん、学年全体にも広まってた。

付き合ったけど、俺が塾で言ったせいでみんなに広まり、芹菜はだんだん喋ってくれなくなった。
中3になり、クラスも離れ、まったく喋らなくなった。
そして、芹菜から
“晃のこと好きだよでも、前の関係のほうがよかった。だから、別れよう。”ときた。
そのあと、俺は振られたからなのか、芹菜とすれ違うと芹菜に聞こえるぐらいの声で
「まじ、きめぇ」
と言っていた。そのあと友達から聞いたんだけど、トイレで泣いていたと。俺は、なんでそんな事を言ってしまったのか後悔してる。そこで、気づいた。俺は、芹菜の事が好きだったんだと。
それなのに、同じクラスの子田中真夏(たなかまな)に恋をした。芹菜のことが好きなのに、真夏に恋をした。
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