プラチナ・ラブ
大翔side

あの女にとって俺はいらない存在だって……分かってた。

でも……それでも。

離婚する時までは……普通の母親だと思ってたのに。



………俺の存在全てを否定された。



病院に行ってたら……俺はこの世にいなかったのかよ。

殺されてたっていうのかよ……。



行き場のない怒りだけが込み上げてくる……。



「っ………クソ!!」



……こんなんだったら、さっさと病院に行って俺を堕ろしてくれればよかったのに。


どうせ、捨てられるんだったら……生まれてくる前に存在を消してくれればよかったのに。



もう……二度と顔を見たくない。

あんなヤツ……母親なんかじゃない。

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