プラチナ・ラブ
「まぁ、怖い顔。
でもそんなに怒らないで。
私だって教育者よ?
子供にはそんな鬼みたいなことばかりしないわ」
「はぁ……?」
「矢田、アレを」
「かしこまりました」
矢田、と呼ばれた学園長の秘書が俺の前に一枚の紙を差し出した。
その紙を見てみると……どこかの住所が書いてあった。
「それはあなたのお父様の現住所よ」
俺は紙を見つめたまま大きく目を見開いた……。
……親父の?
これが……?
「あなたは確かにお母様からは愛されなかった。
でも、お父様は?
分からないでしょ」
「……離婚してから十年会ってねぇんだ。
あの女と同じようなこと思ってんのは……分かってる」
「そんなの、聞いてみないと分からないじゃない。
お父様とはたったの七年しか一緒に暮らしてないんでしょ?
行ってみたら?
……あなたの知らない真実が隠されてるかもしれないわよ?」
俺の……知らない真実……?