プラチナ・ラブ
「……そっか、あの人が」
次の日……俺は屋上で花音に学園長が家に来たことを話した。
そして……親父の住所のことも。
「大翔は……会いに行くの?」
「……学園長、俺の知らない真実が隠されてるかもしれないって……言ってた」
その言葉がずっと……俺の心に引っかかってる。
「それが良いことか悪いことかなんて分かんねぇけど……何か気になってんだ」
「……十年、だもんね」
「どうせロクでもねぇ親父だろうけどさ……一回会ってみようかなって思ってる」
花音は俺の顔を見て優しく微笑んだ。
「うん。
大翔がしたいようにすればいいと思う」
その時、屋上の扉がバタン!と勢いよく開いた。
何事かと見てみれば……
「優人……沙羅……」
「大翔ー!!」
優人が走ってきて、俺にアタックしてきた。
「うぉっ!
何だよ、お前……」
「俺は応援するぞ!
お前のこと!」
「優人……」
「だから、アンシンシテお父さんに会って来なさい!」
そうだよな……優人はずっと俺のこと見守っててくれたもんな……。
「真田から事情は聞いたわ。
沙羅様がいれば百人力よ!」
「……ありがとな、沙羅」
……親父に会いに行こう。
何があるか分からないけど……ここに帰ってくれば、大丈夫な気がした。