プラチナ・ラブ


玄関のドアを開けると、優人がちょうどやって来た。


「優人?」

「お、グッドタイミング!」

「は?」

「飯食おうぜ!」


そう言って優人は持っていたビニール袋を上に上げた。


優人を家に入れて、持ってきてくれた牛丼を二人で食べる。


「今日、家に誰も帰ってこないんだよ。
だから泊まってっていい?」

「お前は一人で留守番できねぇのかよ」

「いいじゃん。
たまには男二人で語り明かそうぜ!」


牛丼を頬張りながら笑顔でそう言う優人。


優人は俺を一人にしないようにしてくれる。

小学生の頃、優人に言ったことがある。

俺は一人ぼっちだ……って。

そしたら優人は、俺がいるから一人じゃないって……いつも俺のそばにいてくれた。

友達なんて欲しいなんて思ってなかったし、必要以上に誰かに関わらないようにしていた俺だったけど……

優人だけは信用できるって……幼いながらにそう思った。


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