プラチナ・ラブ
家を出て……一人でバス停まで歩く。
……結局、あの女も親父も家族を捨ててた。
俺は……やっぱり生まれたときからいらない存在だった。
両親から捨てられた……。
親父は不倫をしていて……離婚する一年前に子供ができた。
そして……その不倫相手と子供の方をとり……俺を捨てた。
それが……俺が知らない隠された真実。
できれば知りたくなかった……。
……分かってたのか、学園長は。
全部……分かってたんだ。
……本当、俺の周りにはロクな大人がいない。
不倫男に不倫女……そして、性悪女。
……俺は雲がかかった空に向かって、ため息をついた。