プラチナ・ラブ
花音side

家に帰ってすぐにあの人の部屋に乗り込んだ。

あたしが部屋に入ると、あの人はすぐに嫌そうな顔をした。


「……何?ノックもしないで……」


あたしは構わずあの人の前まで近寄っていった。


「大翔のお父さんのこと……知ってたんでしょ……」


あたしが震える声でそう言うと、あの人はニヤッと怪しく笑った。


「そうよ。
そう……行ったのね、あの子。
まさかこんなに早く行くとは思わなかったけど、結果オーライだわ」

「信じられない……。
何でそんなこと……」

「あら。
真実を知らないまま生きていくよりはいいでしょ」

「それでも……!!」

「そんなに浅海大翔が傷つくのが嫌なら……一つだけ解決策があるわ」

「え……?」


あの人はニヤリと気味悪い笑みを浮かべると、ゆっくりと口を開いた。
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