プラチナ・ラブ
―どこかの大豪邸にて―
一人の執事風の男が、スーツを来た男に近づいていく。
スーツを来た男はそれを待っていたかのように顔を上げた。
「旦那様、例の場所が分かりました」
「……そうか。
ご苦労だったな」
「それと……西崎小百合はすでに行動をおこしているようです」
「何!?娘にか!?」
「いえ。
西崎花音様ではなく、花音様の恋人でいらっしゃる浅海大翔様です」
「娘の恋人か……。
それはそれは小百合にとっては邪魔でしかないだろうな……」
「いかが致しましょう」
スーツ姿の男は何かを決心したように立ち上がった。
「栗原、行くぞ。
西崎花音に会いに行く」
「花音様の居場所なら特定しております。
学校帰りによくご友人と近くの喫茶店に行かれて居るようです」
「喫茶店か……。
……よし、じゃあその喫茶店に行く。
その方が小百合に見つからずに行動できるだろう」
「かしこまりました」
男の大豪邸の上では……無数の星がきらびやかに輝いていた――