プラチナ・ラブ
タカさん
大翔side

「はぁ……」


俺の心とは正反対の晴れ晴れとした天気。

何で最近はこんなにいい天気が続いてるんだろう……。

俺への当て付けか。

そんなわけないのに、そうとしか考えられない俺は相当心が腐ってる。


でも、今の俺に正気でいろという方が無理がある。


結局、俺は両親から愛されていなかった。


学園長の言葉で淡い期待を抱いた俺がバカだった。


「大翔」


振り返ると、花音がにっこり笑いながら立っていた。


「今日ね、みんなでテッちゃんのお店に行こうって。
大翔も来る?」

「行く」


コイツらといるときだけ……嫌なことを忘れられる。


「……大翔」

「ん?」


花音は少し顔をうつ向き気味にしながら口を開いた。


「あたし……大翔のそばにいていいのかな?」


静かな……花音の声だけが屋上に響いた。


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