プラチナ・ラブ

その日の放課後。

俺は花音達と一緒にテツの店に行った。


……だけど、テツの店はいつもと違った。


なぜなら……


「おい、優人……客がいるぞ」

「俺もビックリ……」


テツの店に客がいたからだ。


スーツを着た上品そうな男と、その傍らに佇む執事風の男。

金持ち……?


「おかえり、みんな。
花音、お前にお客様だ」

「あたしに……?」


テツに言われて、花音は客の方を見た。

花音の表情から見ると、知り合いではないようだった。


「お客さん、彼女が西崎花音ですよ」


テツが客に声をかけると、スーツを着た男がゆっくり立ち上がって花音の方を見た。

……そして、優しく微笑みかけた。


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