プラチナ・ラブ
「花音様は幼い頃は本当によく笑っておられました。
いくら小百合様に酷い扱いを受けたとしても、我々の前ではいつも笑顔を見せてくれました。
そんな花音様の姿に、我々は元気をもらい……花音様の愛くるしい笑顔が大好きでした」
あたしが……?
信じられない……。
「……ですが、そんなある日。
瀬和様が花音様とお会いしてから数週間後のことでしょうか。
……小百合様が突然花音様を部屋に閉じ込めました」
え……。
「特に何をしたというわけでもありません。
ただ、小百合様の機嫌が悪かったのです。
……あの方は、何かあればいつも花音様に八つ当たりしていました。
まだ幼くて何の抵抗もできない……幼稚園児に」
……あの人のやりそうなこと。
本当に……小さい頃のこと嫌いだったから。
「その部屋は外側から鍵をかけてしまえば、内側からは決して開けられない構造になっていました。
もちろん、鍵はただ一つ。
……小百合様が所持しておられました」
……何となく……本当にぼんやりとだけど、思いだした気がする。
そっか……あたし、閉じ込められてたんだ……。