プラチナ・ラブ

その日……。

あたしは家に帰ってからずっと考えていた。


……今までずっと大人を信用できなかった。


でも……あたしも17歳。


あと3年もしたらあたしも大人になる。


……大翔の言う通り、少しは向き合ってみるべきかもしれない。


でも、向き合うってどうすればいいのかな?


「んー……」


腕を組んで考える。


今まで、ずっと大人というものをちゃんと見たことがなかったからな……。


矢田さんのことはよく分からないけど……


瀬和さんは……あたしのために色々してくれてることを……分かってる。


分かってるけど……



コン、コン



……ドアをノックする音が聞こえた。


「どうぞ」


声をかけると、ゆっくりドアが開いた。

そこにいたのは……

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