プラチナ・ラブ

俺は家に向かって無我夢中で走った。


あの女が言ってることが本当なら……俺は……


「っ………クソっ!!」


横断歩道の前で信号待ち。

こんなとこで時間食ってる場合じゃねぇのに……。


早くしないと……俺の家が……


……その時、一台の高級車が俺の前に止まった。

窓が開き、中から人が顔を出した。


「大翔。
そんな怖い顔してどうしたんだ?」

「タカさん!」


ちょうどいいところに……!


「タカさん、車乗せて!」

「え?ちょっ……大翔?」


有無を言わさず、無理矢理タカさんの車に乗り込む。

車を走らせながら理由を話すと、タカさんは快く俺の家へと向かってくれた。


「飛ばすぞ!
こんなとこでグダクダしてらんない!」


タカさんはスピードを上げて車を走らせてくれた。

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