プラチナ・ラブ

タカさんのおかげですぐボロアパートの前に着いた。

車から降りて俺が目にしたのは……


「これ……」


……俺の荷物……。

部屋の中にあったはずの俺の荷物が全て外に出されていた……。


マジかよ……。


「あぁ、大翔君」

「大家さん……」

「君のお母さんが残ってるのは君の荷物だけだっていうからね、待ってたんだよ」

「……あの……母が解約すると言ったのはいつ頃ですか?」

「二週間前かな。
二週間で準備をするからと言ってたよ」


二週間って……。

それまでずっと黙ってたのかよ……。

出ていかなきゃいけない今日まで……。

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