プラチナ・ラブ
「大……翔?」
花音の声が聞こえた。
息が切れていた。
多分走ってきたんだろう。
……俺は力が抜けたように膝から崩れ落ちた。
涙すら出なかった。
俺は……ただ……呆然と何もなくなった部屋を見つめていた。
「っ……大翔……」
花音がギュッと俺の体を横から抱きしめた。
これから……俺はどうすればいいんだよ……。
どうやって生きていけば……。
「……大翔」
タカさんの声が聞こえた。
タカさんはゆっくりと……でも、しっかりとした声で俺に言った。
「……ウチに来い」
「……え?」