プラチナ・ラブ
今まで見たこともない高級そうなフカフカなベッド。
そんなベッドで俺は目を覚ました。
何か……見るもの全てがすごい。
「お。起きたか、大翔」
「おはようございます……」
「おはよう。
ちょっと待ってろな。
すぐに朝飯できるから」
キッチンに行くと、フライパンを振るうタカさんの姿。
「タカさんが作ってんの……?」
「そうだよ。
ご飯だけは自分で作るんだ。
家族揃って、家族が作った愛情の籠ったご飯を食べる。
それが瀬和家のルールだ」
………………。
俺がボーッとしながらタカさんを見ていると、タカさんが不思議そうに俺を見た。
「どうした?大翔」
「あ、いや……こんなの……久々だから。
どうしたらいいか分かんなくて……」
「大翔……」
タカさんは少し俺を見つめたあと、優しく微笑んだ。
「どうもしなくていい。
お前は笑顔で飯食ってれば、それでいい。
それに……安心しろ。
俺も久しぶりだから」
タカさんの笑顔はどこまでも優しかった……。