プラチナ・ラブ

「待たせたな、中原」

「いや、そうでもない」


中にはビシッとスーツを着こなしているタカさんと同年代ぐらいの男がいた。

中原、と呼ばれた人は俺の方を見て優しく微笑んだ。


「君が浅海大翔君かな?」

「あ……はい。
そうです」

「そうか。
君が花音の……」


花音……?


「大翔。
中原は俺の高校時代の友人で……花音ちゃんの叔父にあたる人だ」

「花音の……叔父さん?」


この人が……?


俺が驚いた顔で中原さんを見ると、中原さんは小さく笑った。


「叔父さんといっても血の繋がりはないんだけどな。
俺は小百合の妹婿だから」


あ……そうか。

だから苗字が違うのか……。

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