プラチナ・ラブ

瀬和さんと誰かの話し声が扉の向こうから聞こえてきて、リビングの扉が開けられた。

瀬和さんと一緒に入ってきた人はあたしの顔を見てにっこりと笑った。


「花音……」


この人が……あたしの叔父さん……。


「大きくなったなぁ……。
あんな小さな赤ちゃんだったのに……」


叔父さんは涙ぐんでいた。


「もう高校生だもんな……。
あれから17年も経ったんだよな……」


あたしは何も言えなかった。

何て言ったらいいのか、分からなかった。


……すると、叔父さんはあたしの方を見て辛そうに顔を歪めた。


「……ごめんな」

「え……?」

「今まで何もしてやれなくて……。
本当に何て言ったらいいか……。
……すまなかった」


叔父さんはあたしに頭を下げた。


「そんな……。
謝らないでください……。
叔父さんは何も悪くありません」


叔父さんだって……奥さんを亡くしてるんでしょ?

辛い思いをたくさんしてきたんだから……。

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