プラチナ・ラブ
「はぁ……」
俺はキッチンで皿を取りながらため息をついた。
今日何度目のため息だろうか……。
……やっぱり今年も上手くごまかして乗り切ろう。
うん、そうしよう。
フォークも二本取り、リビングに戻ろうとした……その時。
……そういえば、俺……あの紙をクッションの下に置きっぱなしだった!
マズい……!
俺は皿とフォークを持って慌てながらリビングに戻った。
リビングのドアを開けると……タカさんがソファの前に立って何かを真剣に見ていた。
俺が紙を隠したクッションは……場所が移動させられていた。
……終わった。
タカさんが見ているのは多分……三者面談の紙。
タカさんはゆっくりと振り返って、紙を俺の方に見せるようにしてきた。
「大翔、これは何だ?」
「……それは………」
俺が黙りこむと、タカさんはボールペンを取り出して紙に書き込み始めた。