プラチナ・ラブ
花音side

学校から帰って、あたしはあの人が帰ってくるまで自分の部屋で覚悟を決めていた。

あの人が帰ってきたら教えてほしいと矢田さんには言っておいたから、多分そろそろ矢田さんが来ると思う。


あたしは三者面談の紙を見つめたまま小さく深呼吸をした。


その時、コンコンと部屋のドアがノックされた。


慌ててあたしはドアを開ける。


「失礼いたします、花音様」

「帰ってきた……?」

「はい。
ただいま自室におられます」


……よし。


「花音様……何をなさるおつもりですか?」

「……最後に、あの人の気持ちを確かめたいの」

「最後……ですか?」

「うん。
これでダメだったら……あたしはもうあの人に何も期待しない」


傷つくのを承知で……あたしはあの人と話をしに行く。

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