プラチナ・ラブ

「……何をしているの?」


突然……まるで氷のように冷たい声が聞こえてきた。


俺達は恐る恐る前方を見た。


すると、そこにいたのは……


「学園長……」


……学園長は俺と花音を見てから、最後にタカさんを見た。


「隆史、あなた……」

「初めて保護者として三者面談をやってきたよ。
あれ、結構緊張するんだな」


特に気にした様子もなくいつも通りの口調でそう言うタカさん。


「……あなた、何をやっているの?」

「何って……見て分かるだろ?
大翔と花音ちゃんの保護者として三者面談をやってきた」

「何でそんなこと……」

「君がやらないからだろ。
言っておくけど、二人から頼んできたわけじゃない。
俺が勝手にやったことだ」


タカさん……。


「学園長ともあろう人が自分の娘の三者面談にも出ないなんて……君は本当にそれで生徒達により良い教育ができると思ってるのか?」

「あなたには関係ないわ」


学園長はそう言うと……ツカツカと俺達に歩み寄ってそのまま花音の前に立った。

花音が顔を上げて学園長を見ると……


パシン!!と乾いた音がして……学園長は花音をひっ叩いていた。

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