プラチナ・ラブ
「まだ会ってそんなに経ってないのに何言ってんだよって感じだけど……でも、俺は本気だ。
大翔も花音ちゃんも……いくら辛くて苦しいことがあっても、お互いを信じて愛して……必死で乗り越えようとしてる。
そんな二人だから……俺は救いたいと思ったんだ」
俺達の肩を抱くタカさんの力が少し強くなった気がした……。
「この際だからはっきり言う。
今、大翔には俺の助手として働いてもらってる。
ウチの重役達からの評判も良いし、大翔が望むならいつかは継がせてもいいと思ってる。
これはただの俺の願望だけど」
「何言って………」
「それと。
……俺は花音ちゃんを養女にしたいと思ってる。
もちろん、花音ちゃんが望めばの話だけどな」
学園長は目を見開いて……タカさんを見た。
「そして、君との婚約は解消する。
以上だ」
学園長の体がわなわなと怒りで震える。
「あなた、最初からこれが目的で……」
「そうだ。
初めから花音ちゃんを養女にするつもりで君に近づいた」
学園長がキッと花音を睨む。
だけど、花音は怯まずにじっと学園長を見た。
「俺がしたことは悪いと思ってる。
だから、それは謝る。
すまなかった。
……だけど、君が二人にしたことは許されることじゃない」