プラチナ・ラブ
学校へ着くと、あたしはすぐさま学園長室へと向かった。
すると、ちょうど矢田さんが学園長室へと入っていくところに出くわした。
「花音様……?」
「矢田さん……あの……今、中にいますか……?」
あたしが聞くと、矢田さんは笑顔で頷いた。
「はい。
いらっしゃいますよ」
……あたしは立派な扉を見ながら大きく深呼吸をした。
「私はここでお待ちしております」
「……ありがとうございます」
……ちゃんと、伝えるんだ。
……この長かった苦しみから解放されよう。
そして……新しい未来へ進んで行こう。
「……失礼します」
あたしはゆっくり扉を開けた。