プラチナ・ラブ


「なら、ウチ来るか?」

「え?」


全員の視線が俺に注がれた。


「ウチなら誰もいねぇし」

「大翔なら安心だな。
女に興味ないし」

「興味ないは余計だ」


別に全く興味がないわけじゃない。

他人に必要以上に近づかない。

自分が傷つくのは……嫌なだけ。


「……いいの?」


あれ……何で俺、花音にあんなこと言ったんだ?

他人には必要以上に近づかないって決めたのに……。


花音が俺に似てるから?

それとも…………


……いや、ただ寝るところがないのは可哀想だから。

それだけ。

別に特別な感情なんて……ない。


「狭いけど」

「ありがとう!」


なのに……この笑顔を見ると、胸が高鳴る。


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