プラチナ・ラブ


「学園長の娘さんがこんなところでサボりですか」


そう、彼女は学園長の一人娘。

西崎花音―ニシザキ カノン―

多分この学校で知らない者はいない。


「あたしだってサボりたくなるときぐらいあるよ」


大して驚きもせずにそう答える西崎。

思ってたよりも可愛い声だった。


「浅海君は?」

「俺の名前……」

「有名だよ、学校一のサボり魔だって」


そう言ってふふっと笑う西崎。

そっか。

俺ってそんなに有名だったのか。


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