プラチナ・ラブ
本当はね
花音side

……どうせあたしは疫病神よ。

どうせ……周りを不幸にする疫病神。


車を飛び出してから……アテもなくトボトボと歩いていた。


……家に帰ったら、きっとあの人に怒られる。


でも……我慢できなかった。


あたし……あの人と結婚するの?

嫌……。

そんなの耐えられない……。


政略結婚でいくら愛されなかったとしても……普通に暮らしていけると思ってた。


なのに……。


「っ…………」


涙がポロポロ溢れてきた。


こんな人生……嫌……。

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