プラチナ・ラブ
その日の放課後。
帰る前にトイレに行こうと廊下を歩いていると、後ろから誰かに呼び止められた。
「浅海」
振り返ると、担任が立っていた。
「何すか?」
「学園長がお呼びだ。
至急学園長室に来い、とな」
「……学園長が?」
「早く行けよ」
肩をポン、と叩かれる。
学園長の娘に手を出すなんて、お前もバカだな。
そう言われてるみたいだった。
憐れみの表情を俺に向けながら、担任は去っていった。
……そうか。
学園長が……。
覚悟はしていた。
いつかこんな時が来るんじゃないかって。
「……行くか」
大きく息を吐いて、俺は学園長室に向けて歩き出した。