プラチナ・ラブ
「……でも、その主人は死んだわ。
あの子のせいでね」
「交通事故で亡くなったんですよね?
花音のせいじゃありません」
「いいえ、あの子のせいよ。
実際、あの子が生まれてから私の人生は狂わされてばかり」
……そして、学園長は静かな冷たい声で言い放った。
「……あんな子、生まなきゃよかったわ」
……この人は、本当に同じ人なのか?
そう思う程……学園長の表情も声も冷たかった。
「あなたもあの子に関わったら不幸になるわよ。
だから、早く別れた方がいいわ」
「……そんなこと、あるわけねぇだろ」
自分で思ってた以上に低い声が出た。
この学園長だけは……許せない。
すると、学園長は小さくため息をついた。
「あなたがこのまま大人しく引き下がってくれれば、何もしなかったのに……」
学園長はニヤリと笑って俺の方を見た。
「あなた自身が傷つくことになるわよ?
それでもいいの?
今ならまだ許して……」
「俺は絶対に引き下がらない。
……これ以上傷つくことなんてねぇよ」
俺には何もない。
傷つくものさえ……ない。
「バカね……あなたも。
いいわ、今日のところはもう帰りなさい。
ただ……これから私があなたを放っておくと思わないでね?」
学園長は怪しげにそう笑いながら言った……。