プラチナ・ラブ

いつ学園長の魔の手が迫ってくるか分からない。

そんな状況だからこそ……

小さな幸せがあることが本当に嬉しくて。


俺達が決してないと思っていた、自分を愛してくれる人がそばにいて。


それがどれだけ幸せなことか……他の誰よりよく分かってる。


本来愛してくれるはずの人から愛情をもらえなかった俺達にとって……


これは奇跡に近いことなんだ。


だから……今俺の隣にいる人を絶対に手放したくない。


「……花音」

「ん?」

「……好きだよ」

「え……どうしたの?急に……」

「いや……何となく」

「……あたしも好きだよ」


この幸せがいつまでも続けばいい……心の底からそう思っていた。
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