落書きされた心
「・・帰ってください。話すことはないので」
「俺にしろよ」
「・・・あたし、浮気者を好むことはないので」
「・・あれは、違う。」
「何も違わない。」
男は落書きして気が済んだら逃げるくせに
暇つぶしにまた平気な顔でやってくる。
「貴方の玩具じゃない」
もし、この人の言うことが本当なら・・
なんであたしに教えてくれなかったの?
泰雅は、そんなに悪い病気なの?
・・・死んじゃう病気じゃないよね?
ねえ、泰雅。
あたし、そんなに頼りないかな。
もっとなんでも話してほしかったよ・・