落書きされた心


 病室には、薄眼を開けている泰雅に

 たくさんの人が声を掛けていた。

 本当にもうすぐで・・いなくなっちゃうんだ。



「・・・瑠維ちゃん。

 貴方が最後に声を掛けてあげて」

「・・・・・・はいっ」



 泰雅の前にしゃがむ。


「る・・い」

 彼の声を聞いて、堪えてた涙が溢れてしまう。

 もって一週間だと言った次の日に亡くなるなんて。



「・・・泰雅、あたし泰雅のこと、大好きだよ。

 愛してる・・。」

「・・お、れも、・・・・愛・・して・・る。

 きょ・・う、ごめ・・んな・・・?」

「あたしこそ、しつこくごめんね・・・」

「ほんと・・は、嬉し・・・・かった」

 え?

「・・・お、れ・・素直じゃ、ねー・・な」

 へへっとよわよわしく笑う


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