落書きされた心

 残された方の試練・・

「泰雅の願いは瑠維ちゃんが幸せになること。

 他の誰かと家庭を作ること。

 お願いだから、死んだ泰雅を苦しめないでほしい・・

 忘れろとは言わないし忘れては欲しくない。

 思い出にして、次に進んでほしい。

 瑠維ちゃんも、今、辛いでしょ?

 このままじゃ何も変わらない。

 ・・・叩いちゃって、ごめんね?

 はい、遺書。」



 彼女から渡された遺書は、

 とても重かった。



「ごめんなさい・・・

 ありがとうございました」


 ふかぶかと一礼をして

 封を切った。


 見たくてたまらなかった。


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