光と闇
そうして決心したかのように老師様の顔を見ながら話した。

「なんで俺が襲われたのか、俺自身が知りたいです。」

「どういうことじゃ?」

「そ、それは…、なんというか…。」

どう答えていいのか困ってしまった慧に、

ライトは優しく耳打ちをした。

〔俺に話したように話せばいい。

老師様は、どんな話でもきちんと聞いてくれる。〕

ライトの言葉に慧はうなずき、話し始めた。

「これから話すことは、俺がこの世界に来ることとなった経緯を話します。」

そう言うと、老師様は『うむ。』と言い慧を見ていた。

「俺は学校の授業中居眠りをしていて、夢を見ました。

その夢はどこを見渡しても真っ暗で、どんなに叫んでも、呼んでも、

なんの返事もありませんでした。だけど少しずつ目が慣れてきた時でした。

俺から少し離れたところに、人影が見えたんです。そうして気が付いたら、

その人影たちはどんどん俺の周りに集まってきて、人影同士で殺し合いを始めたんです。

俺はとっさに止めました。けれど俺の声は聞こえてなくて殺し合いを続けていました。

でも俺は殺し合いなんかやめてほしくて、もう一度止めたら人影たちは、

殺し合いをやめました。そうしたら急に人影たちは次々と俺に質問してきて…。

俺怖くて目が覚めたんです。」

「それでそのあとどうしたんじゃ?」

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