光と闇
ライトと老師が重たげな話をしているとはつゆ知らず、慧は夢を見ていた。

「ん…また夢…?あの時とは違う…明るい…。」

『少年…。』

あたり一面明るい中からどこからともなく声が聞こえた。けれどどこから聞こえているかわからない。

「誰だ?誰かいるのか?」

『私の声が聞こえるのか…少年…。』

「…聞こえてなかったら返事はしないと思うんだが…。」

『…それもそうか…。』

謎の声はその一言を発した途端、慧の目の前がより一層明るくなり、あまりの眩しさに慧は目を細めた。明るさが落ち着いてきて目を開けると、目の前に180cmはあろうだろう男が立っていた。

「あんた誰…?あんたが俺に話しかけてたのか?」

『あぁ、そうだ。』

「あんた一体誰?初めて会うよな?」

『お前は私と思うのは初めてかもしれないが、私はお前を知っているし見てきた。』

慧は思った。この男は頭がやばいと。

『まぁ、信じられないのも無理はない。むっ、そろそろ時間か。慧、また後で会おう。」

「はぁ?ちょっと待てよ!あんた一体誰なんだよ!?」

その慧の一言に男は優しい顔をし一言言って姿を消した。

『私の名はライトサテラ。慧、お前は私の生まれ変わりだ。』
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