If


「なぁ、俺たちで育てよう!」



「えっ!?でも・・・」



「俺、ちゃんと就職するからさ!な!」



春奈の目から大粒の涙がこぼれていた。


「春奈・・・貴之くんと幸せになりなさい。
そして、本当の夢を叶えなさい」



入り口の近くにいた社長はニコリと微笑んで言った。




「はい!」



すると、社長が春奈の後ろにいた俺のところにやってきた。





「貴之くん、春奈のこと頼んだよ」


「は、はい!」



「2人とも幸せになりなさい」




そして、社長は病室から出て行った。
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