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涙の電話
次の日、俺がバイトへ行くとニヤけた顔をした彰さんが待っていた。
「よう。」
「あっ、おつかれさまです」
「昨日の子は誰だよ?これか?」
彰さんは小指を立てて言ってきた。
「ちっ、違いますよ!ただの友達です!」
「へぇ~。友達ねぇ~。」
「友達です」
俺は少し動揺してしまった。
俺はいくら彰さんでも『あの子は、愛田春奈ですよ』とは言えなかった。
春奈に迷惑がかかってしまうと思った。
だから、俺は自分から連絡もしなかった。
そのせいか余計に俺は心のどこかで春奈からの連絡を待っていた。
携帯がなると、どうしても春奈からの電話ではないかと期待している自分がいたのだ。