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車の中で頭の中に浮かんでくることはあの時の春奈からの電話だった。
俺はただ車を走らせることしか出来なかった。
そして、病院に着くとナースセンターにいた看護師さんに話しかけた。
「あの・・・ハァ・・・愛田春奈の病室はどこですか!」
俺は必死だった。
でも、春奈は人気モデルともあってか怪しい目で見られてしまった。
「失礼ですけど、どちら様ですか?」
「春奈の友人です!」
必死に訴えるけれど信じてくれなかった。
「あの、貴之さんですか?」
すると後ろから女の人の声がした。
「この人は春奈の友人です。」
田中さんは看護師に説明してくれた。
「どうも、失礼しました。先ほどご連絡させていただいた田中です。」
「それで、春奈は・・・」
俺は、春奈の病室に連れられた。
病室の前には何人かの警備員が立っていた。
この時、俺は『愛田春奈』という人物の偉大さを知った。